まるで家出のような気分だった。
楽しいウキウキした気分には、なれなかった。
溜まっていた鬱憤をはらすためとはいえ、いきなり旅に出るなんて
子供の家出と同じ感覚だった。
それで、物事が解決するとは思えなかった。
ただ、少しは頭を冷やすことができるかも知れないと思った。
無計画の旅だったが、1か所だけ行先は決めていた。
富山県の宇奈月温泉。
これも、DN以外のブログで紹介されていたので以前から興味を持っていた。
いや、それだけではない。
私は、富山に毎年のように行ってる。
8月から9月の初めにある八尾の「風の盆」
8月の前夜祭は行ってないが、9月の初めの本番の日には行ってる。
そこに行きはじめた切っ掛けも今回とよく似た状況だったように思う。
その八尾の風の盆に何度か行ってるうちに、
宇奈月温泉の名を知るようになったが、
別に、どうってことのない温泉だと思っていた。
ところが、その宇奈月温泉に行ったという人が私の近くに居た。
その人とも一度、風の盆に一緒に行ったのだが、謂わば、宿命の女でもある。
とにかく、昨夜頭に浮かんだのは、私も宇奈月へ行ってみようと思った。
新大阪で富山までの切符を買ったが、喫煙車両しかなかった。
自由席なら禁煙車両に乗れるが、もし3時間も立っていなければならないと
なると、どうしても指定席にしたかったので、しかたなく喫煙車両の
指定席を確保した。
ものすごく煙たかった。
マスクを持ってくればよかったと思った。
持ってきた本を読もうとバッグから取り出したが、煙が気になって
集中できなかった。
窓は開かないから地獄の車両だった。
幸い、横の席は空席だったので、何度も立って禁煙車両や、デッキへ行き
時間を過ごした。
自由席は、ほぼ満席だったけど、自由席でもよかったなぁ、と思った。
金沢を過ぎたころから雪が降り出してきて、富山に着いた時には、
粉雪まじりではあるが、本格的に降っていた。
このぶんだと宇奈月温泉あたりでは相当積もっているなと思った。
北鉄富山駅から宇奈月温泉までの乗車券は、無料だった。
たまたま、乗ろうとした車両が、そうであっただけで、
特急券の200円だけでよかった。
1時間以上乗ったであろうか・・・、
宇奈月温泉につくまで「あらしのよるに」を読んだ。
宿は決めていなかった。
この時期はどうせヒマだろうから、どこでも宿はとれると思った。
宇奈月温泉駅に着くと、それぞれの宿の垂れ幕を持った番頭さんのような人が
3人いた。
客を出迎えているようだったので、その中の人のよさそうなオッサンに
宿泊予約はしていないけど、泊めてもらえるか?と聞いてみると、
自分はわからないが、マイクロバスに乗って待っていてくれと言う。
その旅館の名前の入ったバスに乗っていると、他の客らしい人が3組、
乗ってきた。
3組とも老夫婦だった。
ホテルについて、フロントで話しをすると、予約なしの一人旅は泊めないが、
特別にOKとのことだった。
料金は後払いでいいが、2万円の部屋しかないという。
朝夕の食事込みで3万円近くになる。
あしもと見られてるのかもしれないが、それで了解した。
部屋は広く、窓から見える景色もまぁまぁだった。
食事は部屋出しの懐石料理だったが、味は普通。
仲居さんの酌でビールも3本飲んだ。チップを千円渡した。
大浴場も露天風呂も広々として、私一人しか入っていなくて
貸切状態だった。
露天風呂で積もっていた雪を野球のボールぐらいにして
湯につけると手の平が気持ちよかった。
でも、なんだか寂しくて変な気持だった。
部屋に戻ってから、また「あらしのよるに」の続きを読んだ。
ひきこまれた。
昨日といひ 今日と暮してなすことも
なき身のゆめの さむるあけぼの
楽しいウキウキした気分には、なれなかった。
溜まっていた鬱憤をはらすためとはいえ、いきなり旅に出るなんて
子供の家出と同じ感覚だった。
それで、物事が解決するとは思えなかった。
ただ、少しは頭を冷やすことができるかも知れないと思った。
無計画の旅だったが、1か所だけ行先は決めていた。
富山県の宇奈月温泉。
これも、DN以外のブログで紹介されていたので以前から興味を持っていた。
いや、それだけではない。
私は、富山に毎年のように行ってる。
8月から9月の初めにある八尾の「風の盆」
8月の前夜祭は行ってないが、9月の初めの本番の日には行ってる。
そこに行きはじめた切っ掛けも今回とよく似た状況だったように思う。
その八尾の風の盆に何度か行ってるうちに、
宇奈月温泉の名を知るようになったが、
別に、どうってことのない温泉だと思っていた。
ところが、その宇奈月温泉に行ったという人が私の近くに居た。
その人とも一度、風の盆に一緒に行ったのだが、謂わば、宿命の女でもある。
とにかく、昨夜頭に浮かんだのは、私も宇奈月へ行ってみようと思った。
新大阪で富山までの切符を買ったが、喫煙車両しかなかった。
自由席なら禁煙車両に乗れるが、もし3時間も立っていなければならないと
なると、どうしても指定席にしたかったので、しかたなく喫煙車両の
指定席を確保した。
ものすごく煙たかった。
マスクを持ってくればよかったと思った。
持ってきた本を読もうとバッグから取り出したが、煙が気になって
集中できなかった。
窓は開かないから地獄の車両だった。
幸い、横の席は空席だったので、何度も立って禁煙車両や、デッキへ行き
時間を過ごした。
自由席は、ほぼ満席だったけど、自由席でもよかったなぁ、と思った。
金沢を過ぎたころから雪が降り出してきて、富山に着いた時には、
粉雪まじりではあるが、本格的に降っていた。
このぶんだと宇奈月温泉あたりでは相当積もっているなと思った。
北鉄富山駅から宇奈月温泉までの乗車券は、無料だった。
たまたま、乗ろうとした車両が、そうであっただけで、
特急券の200円だけでよかった。
1時間以上乗ったであろうか・・・、
宇奈月温泉につくまで「あらしのよるに」を読んだ。
宿は決めていなかった。
この時期はどうせヒマだろうから、どこでも宿はとれると思った。
宇奈月温泉駅に着くと、それぞれの宿の垂れ幕を持った番頭さんのような人が
3人いた。
客を出迎えているようだったので、その中の人のよさそうなオッサンに
宿泊予約はしていないけど、泊めてもらえるか?と聞いてみると、
自分はわからないが、マイクロバスに乗って待っていてくれと言う。
その旅館の名前の入ったバスに乗っていると、他の客らしい人が3組、
乗ってきた。
3組とも老夫婦だった。
ホテルについて、フロントで話しをすると、予約なしの一人旅は泊めないが、
特別にOKとのことだった。
料金は後払いでいいが、2万円の部屋しかないという。
朝夕の食事込みで3万円近くになる。
あしもと見られてるのかもしれないが、それで了解した。
部屋は広く、窓から見える景色もまぁまぁだった。
食事は部屋出しの懐石料理だったが、味は普通。
仲居さんの酌でビールも3本飲んだ。チップを千円渡した。
大浴場も露天風呂も広々として、私一人しか入っていなくて
貸切状態だった。
露天風呂で積もっていた雪を野球のボールぐらいにして
湯につけると手の平が気持ちよかった。
でも、なんだか寂しくて変な気持だった。
部屋に戻ってから、また「あらしのよるに」の続きを読んだ。
ひきこまれた。
昨日といひ 今日と暮してなすことも
なき身のゆめの さむるあけぼの
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